僕は、10年以上、マネジメントの仕事をしてるんですが、「人材育成や職員採用の人事関係」の仕事を通じて、気づいたことがあります。
それは、
「職員にとって・・・」という視点で、物事を判断するマネージャーがいる部署は、離職率が低いってこと。
言い換えれば、「職員優先の判断基準」が離職率を下げるってことです。
組織において、マネジメントの仕事をしていると、日々、様々な判断に迫られます。
そのときに、会社優先(会社にとって有益)で判断をするマネージャーって、結構、多いです。
「管理」という意味では、それも悪いわけではないのですが、会社優先の判断ばかりだと、職員からの信頼は完全になくなります。(会社優先とは、言い換えれば、上司優先の判断ってことです)
結果、退職者が増え、離職率が上がります。
そこで、ふと、こんな疑問が浮かんだんです。
「会社って、何のためにあるんだろう?」
ちなみに、なんで、こんな疑問が浮かんだかと言うと、
会社の利害と、職員の利害が一致してないから、「会社 VS 職員」みたいな構図になるわけで、利害が一致していれば、「会社 = 職員」という構図なります。
つまり、「職員にとって嬉しいことは、会社にとっても嬉しいこと」となり、「どっちの利害を優先するべきか?」なんて議論は、起きるわけがないんですよね。
そこで、もしかすると、
「会社の本来の役割(目的)を見失ってしまったから、こんなことが起きるんじゃないか?」
って思ったんです。
だから、
「会社って、何のためにあるんだろう?」
って、疑問が浮かんだんです。(ちょっと、説明が長くなりましたね・・・)
そんなことで、今回、会社の本来の役割と目的から「人が集まる(人が辞めない)会社の作り方」について、考えてみましたので、ご紹介します。
それでは、超偏りでまいりましょう。
会社とは、社員を幸せにするためにあるんだよ!!
いきなりですが、僕が出した結論からです。
会社が、最優先すべき目的とは、ズバリ!!これです。
「社員の幸せ」
そして、会社の本来の役割とは「社員を幸せにする」ことです。
それでは、この結論に至った経緯について、説明していきます。
人って、何のために働くんだろう?
そもそも論で、まずは、この疑問から考えてみました。
僕らが、働く理由って、人によって違うと思いますが、ほぼ共通している1つの要素として、
「お金を稼ぐため」
が入ってくるはずです。
なお、僕の友人(数人)に質問したら、全員がこの回答でした!!(笑)
そして、お金を稼ぐ理由としては、
「生活するため」「遊ぶため」「欲しいものを買うため」とか、人それぞれだと思います。
また、「お金を稼ぐ理由」から、さらに深掘って考えてみると、すべての項目が、ある1つの理由に集約されていくように思えたんです。
それは、「幸せになるため」という理由です。
なぜなら、「遊ぶため」とか「欲しいものを買うため」という理由は、「幸せになるため」の最たるものですし、また、「生活するため」という理由についても、「自分が望む生活をするため」というニュアンスが含まれているからです。
わかりやすく言うと、
現在は、家があって、電気が使えて、スマホ、車、テレビ、エアコン、洗濯機などがある生活があたりまえですが、人間の長い歴史から考えれば、今の生活水準の方が異常です。
つまり、「生きる」ということのみを考えれば、別にお金なんか、なくてもなんとかなるってことです。(働かずに生きていく方法は、あるってこと)
結果、理由は様々ですが、「みんな、幸せになりたくて、働いている(仕事をしている)」ってことです。(ちょっと、強引かな???いや、そんなことないよね・・・)
幸せになりたくて仕事をしているのに、不幸になってる人が多くないか?
世の中のニュースを見ていると、仕事で「パワハラ」を受けたり、仕事が原因で「過労死」したりと、ぜんぜん幸せになってない人が溢れている気がします。
それって、なんか、おかしくないですか???
だって、人は、幸せになりたくて、仕事をするのに、仕事をすることで不幸になっているんだよ!!
これって、会社が、社員が仕事をする理由を、理解してないからだと思うんです。
言い換えれば、会社が本来の目的(役割)を果たしてないってこと!!
なぜなら、社員が不幸になる会社って、「売上重視で、社員をこき使い、極限まで疲弊させたあげく、残業代は払わない!!」って感じの会社ですよね。
これって、ぜんぜん社員の幸せを考えての行動じゃないと思うんです。
結果、こういう会社は、会社の本来の目的を見失っている状態ってことです。
法律上は、会社だって、職員と同じ「人」なんだよ
会社は、法律の上では、「人」であり、だから、「法人」っていうんです。
つまり、会社だって、社員だって幸せになりたいはずなんです。
だって、「人」なんだもん!!(笑)
幸せになりたくない人っていないでしょ!?
だとすれば、「会社と社員が、同時に幸せになる仕組み」をつくればいいと思いませんか?
そのために、まず、やらなければならないのは、会社の幸せと、社員の幸せを合わせるってことです。
そして、会社と職員の幸せを合わせるには、会社の幸せを、職員の幸せに寄せていく必要があります。
だって、
「会社の幸せのために、死ぬほど働いてくれ!」
こんな風に言われて、嬉しい社員っていますかね?
「よし、頑張ろう!!」って思う人っていますかね?
ほぼ、いないですよね~
でも、「社員みんなが、幸せになる会社をつくろう!!」って言われて、嫌な人っていないですよね?
つまり、会社の利害に、職員を合わせるんじゃなくて、職員の利害に会社の利害を合わせていくしかないってことです。
ただ、最終的には、社員の幸せが、会社の利益に繫がると思います。
だって、会社って、社員の集合体ですよ。
幸せな社員のパフォーマンスは、当然、高くなりますから、会社の業績にだって、いい影響があるはずです!!
「幸せになりたいから、この会社で働きたい」と思われる会社をつくる
幸せの要素って、人それぞれのため、すべてを満たすことはできません。
でも、「職員にとって・・・」という視点で、物事を判断し、それを仕組み化していけば、必ず、職員の働きやすい職場環境になるはずです。
例えば、
- 有給休暇の取りやすさ
- 職員の幸せを判断基準にするマネジメント(上司)
- 職員の様々な価値観を肯定する柔軟な組織文化
- 職員の自己実現を支援する仕組み
- 頑張れば、頑張っただけ、職員が幸せになれる仕組み
などなど。
当然、職員を幸せにするためには、給料だって重要ですので、利益(業績)だってしっかり出さなければなりません。
ただ、「利益が先」ではなく、「職員の幸せ」が先だと、僕は思います。
つまり、職員が幸せだから、いいサービスが提供でき、それが、結果として利益に繫がる。
また、そういう会社だから、優秀な人材が集まってくる。
だから、また、利益が上がる!!って感じのサイクルです。
逆に、利益がない(少ない)から、職員を幸せにできないと考えるのは、考えが浅はかだと思います。
だって、お金をかけなくても、働きやすい職場環境ってつくれますよね?
マネージャーの意識改革を行うだけでも、大きな効果が期待できますし。
まとめ
ここで、「会社の役割・目的」と「人が集まる会社の作り方」について、まとめておきます。
会社の役割・目的
- 社員を幸せにすること ※最優先
- 消費者(お客さん)を幸せにすること
- 事業を継続し続けること
人が集まる会社の作り方
- 社員の利害と、会社の利害が一致している
- 「この会社で働くと、幸せになれるよ」という口コミをデザインする
- 会社は社員を幸せにするための、1つの「コミュニティ」と定義する
人は、「自分が幸せになれるコミュニティ」は、ずっと続いて欲しいと思うものです。
会社が、その役割を果たせれば、社員全員にとって、会社経営が自分事になります。
だって、ずーーーーーーーと、続いてほしい会社ですから。
結果、人が集まり、会社を継続させるために、高いパフォーマンスを発揮する、全員経営の生産性の高い組織ができあがるのだと思います。
では、最後に、質問です。
「あなたの会社は、あなたを幸せにしてくれますか?」
当ブログをお読みいただきありがとうございます。
少しでも、この記事を楽しんでいただけたなら幸いです。
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