介護の仕事を探すときの「3つのポイント」と処遇改善加算の不思議

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介護、車椅子

あなたは、こんな疑問を、感じたことはありませんか?

「国は、介護職の処遇改善を行うと言っているのに、私の職場では給与が上がらない。」

とか、

「事業主から、介護職の処遇改善について全く説明がない。」

など。

ちなみに、聞きますが、

あなたの職場では、「介護職員処遇改善加算」による、給料の引き上げがされていますか?

もし、この質問の答えが、「わからない」とか、「給与の引き上げはない」というなら、事業所に確認したほうがいいかもしれません。

そして、その回答に誠実さが感じられないなら、転職も視野にいれたほうがいいかもしれません。

なぜなら、厚生労働省が実施している「介護職員処遇改善加算」という制度の目的は、介護の現場で働く介護職員の安定的な処遇改善および環境整備を図ることで、介護職員の人材不足への対策を講じることです。

つまり、「介護職員処遇改善加算」を取得できるのに、していない事業所というのは、介護職員の処遇や労働環境の改善に、力を入れていないということです。

ちなみに、処遇改善とは、賃金(給料)の引上げを行うということです。

国の予想では、2025年時点で、約40万人の介護職員が不足すると試算しておりますので、国も、この問題には本気で取り組んでいます。

ただ、介護保険法上の制度である「介護職員処遇改善加算」って、とっても不思議な制度だと思うんです。

もしかすると、あなたの給料が上がっていない理由は、次にあげる「3つの不思議」が原因かもしれません。

その、私が感じている「介護職員処遇改善加算の不思議」ですが、

  1. 介護保険法上の制度のため、医療保険適用の施設で勤務している介護職員は、処遇改善の対象にならない。
  2. 事業所の処遇(労働環境)改善への取り組み方により、加算額が違う。
  3. 賃金(給料)の引上げの方法が、定期昇給を推奨されている。

の3つです。

「国は、本当に介護職員の処遇改善について、本気で取り組んでいるのか?」と疑問に思ってしまうような不思議も混ざってます。(笑)

ということで、今回の記事では、「介護職員処遇改善加算の不思議」を紹介しつつ、厚生労働省発表の「介護従事者処遇状況等調査結果」を参考に、介護職員さんの働きやすい職場について考えてみました。

そうです、今回も、偏っちゃいそうなネタです。(笑)

介護職員処遇改善加算の要件【平成29年度より改正】

アップグレード、改善、更新

まずは、介護職員処遇改善加算における要件や処遇(給与)改善額について、見ていきましょう。

加算の種類・要件等一覧

加算 月額処遇改善額
(1人あたり)
キャリアパス要件 職場環境等要件
加算Ⅰ 37,000円相当
加算Ⅱ 27,000円相当  
加算Ⅲ 15,000円相当 どちらかに○  
加算Ⅳ 13,500円相当 キャリアパス要件Ⅰ・Ⅱ・職場環境等要件のいずれかに○
加算Ⅴ 12,000円相当 いずれも満たさない

キャリアパス要件

  1. 職位、職責、職務内容に応じた任用要件と賃金体系の整備をすること。
  2. 資質向上のための計画を策定して、研修の実施または研修の機会を設けること。
  3. 経験若しくは資格等に応じて昇給する仕組み又は一定の基準に基づき定期に昇給を判定する仕組みを設けること。

職場環境等要件

職場環境等要件については、項目がかなり多いため、主な要件についてご紹介します。

詳しく知りたいという、知識欲満点な、あなたは、厚生労働省「平成29年度介護報酬改定について」をご覧ください。

ちなみに、職場環境等要件は、すべての項目を満たす必要はなく、いずれか1つの実施でかまいません。

資質の向上

介護福祉士取得等への受講支援など

労働環境・処遇の改善

メンター制度、育児休業制度等の充実、保育施設の整備など

その他

非正規職員から正規職員への転換など

加算Ⅰ~Ⅴに共通して必要な要件  

  • 処遇改善計画を立案している、または既に処遇改善を行っており、適切に報告している。
  • 労働基準法等の違反、労働保険の未納がないこと。

上記の「加算の種類・要件等一覧」を見ていただいたとおり、「介護職員処遇改善加算」には、加算Ⅰ~Ⅴのランク分けがされており、加算取得の要件となっている、「キャリアパス要件」、「職場環境要件」を満たすことで、介護職員さんの給与改善が行なえるという制度です。

つまり、介護職員の処遇や労働環境の改善に積極的に取り組んでいる事業所ほど、高いランクの加算が取得でき、あなたの給与が高くなるということです。

ちなみに、「加算Ⅰ」を取得している事業所では、介護職員1人あたりの給与を、月額37,000円引き上げることができ、年収では、44万円程度の給与引き上げになります。

かなり、大きな金額ですよね。

「介護職員処遇改善加算」の取得状況等

次に、厚生労働省の資料「平成29年度介護従事者処遇状況等調査結果」を参考に、「介護職員処遇改善加算」の取得状況等を、ざっくり見ていきます。

加算の取得状況

介護職員処遇改善加算の取得状況

出典:厚生労働省「平成29年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要」

ほとんどの事業所で、加算を取得してます。

ただ、加算Ⅰを取得している事業所となると、割合が一気に落ちます。

加算にかかる給与等の引き上げの実施方法

  • 定期昇給を実施  66.4%
  • 各種手当の引き上げ、新設 44.7%
  • 給与表を改定して賃金水準を引き上げた 22.5%
  • 賞与等の支給金額の引き上げまたは新設 19.1%

7割近い事業所が、「定期昇給」にて、給与の引き上げを行ってます。

介護従事者等の平均給与額(処遇改善加算を取得している事業所) 

ここでいう、平均給与額は、「基本給(月給)+ 手当 + 賞与(1ヶ月相当額)」とします。

つまり、12ヶ月を掛けると、年収になるという計算です。

平均勤続年数別

平均勤続年数 月額平均給与 平均年収
7.1年 297,450円 3,569,400円
1.0年 264,550円 3,174,600円
10.0年以上 332,330円 3,987,960円

経営主体別

法人種別 平均勤続年数 月額平均給与 平均年収
地方公共団体 10.6年 322,890円 3,874,680円
社会福祉協議会 11.2年 280,950円 3,371,400円
社会福祉法人 7.6年 311,660円 3,739,920円
医療法人 7.8年 303,080円 3,636,960円
営利法人 5.4年 273,860円 3,286,320円
全体 7.1年 284,290円 3,411,480円

さすが、行政系の事業所は、平均勤続年数も長く、給与も比較的高いです。

ただ、行政系の事業所は、求人数が圧倒的に少ないです。

ですので、総合的に考えると、「社会福祉法人」か「医療法人」が、働きやすい職場と言えるのではないでしょうか。

資格別平均給与

資   格 平均勤続年数 月額平均給与 平均年収
介護福祉士 8.0年 310,620円 3,727,440円
実務者研修 6.2年 289,700円 3,476,400円
介護職員初任者研修 6.4年 281,550円 3,378,600円
保有資格なし 4.4年 260,560円 3,126,720円

国家資格「介護福祉士」は、強いですね。

無資格者と比べると、勤続年数に開きはありますが、年収60万ほどの違いがあります。

やはり、キャリアアップのためにも、学び続けることが、給与にも反映されてくるってことですね。

「介護職員処遇改善加算」の3つの不思議

疑問、なぜ?

1.介護保険法上の制度のため、医療保険適用の施設で勤務している介護職員は、処遇改善の対象にならない

医療保険適用の施設とは、病院やクリニック(医療保険のみ)のことです。

病院で働いている介護職員(看護補助者)さんは、たくさんいます。

なんで、処遇改善されないのでしょうか?

2.事業所の処遇(労働環境)改善への取り組み方により、加算額が違う

上記の「介護職員処遇改善加算の要件」でも紹介させていただいたとおり、介護職員の処遇や労働環境の改善に積極的に取り組んでいる事業所ほど、高いランクの加算が取得できます。

逆に言えば、その要件を満たせない事業所は、加算の取得ができません。

つまり、事業所が、「キャリアパス要件」や「職場環境等要件」を満たせなければ、その事業所で働く介護職員さんの給与は増えないということです。

同じ内容の仕事をしているのに、事業所の取り組み方によって、あなたの給与額が大幅に変わってくるのです。

「介護職員処遇改善加算」は、介護職員さんの処遇改善を目的にしているのに、処遇改善をするかどうかの判断は、事業主に委ねられているわけです。

すごく、不思議じゃないですか?

3.賃金(給料)の引上げの方法が、定期昇給を推奨されている

介護職員処遇改善加算とは、介護保険の制度で運用されているため、職員に、直接支給(給付)されるものではなく、介護報酬として、事業所に支給(給付)されます。

そして、支給(給付)された、介護報酬から介護職員さんへの給与引き上げが、行なわれるわけですが、その、給与引き上げの方法について、厚生労働省では、定期昇給を推奨しているんです。

定期昇給に、処遇改善加算の給与改善(給与引き上げ)額が、入ってしまうと、通常の定期昇給で上がったのか、処遇改善加算による引き上げなのかが、非常にわかりづらくなります。

給与明細を見ても、全くわかりません。

ね!不思議でしょ!?(笑)

ちなみに、定期昇給での改善の場合、新入職員はどうなるのでしょうか?

入職したばかりの職員は、給与改善が行われないことになりませんか?

そう考えると、すべての介護職員さんの給与改善および加算の透明化を図るには、

  1. ベースアップ
  2. 給与テーブルの見直し
  3. 処遇改善手当の新設

のいずれかの方法で、給与改善を行うほうが、介護職員さんにも安心してもらえるはずです。

例えば、加算Ⅰ(月額37,000円)を取得している事業所が、ベースアップを行えば、基本給180,000円が、217,000円に上がります。

処遇改善手当ての新設を行えば、毎月37,000円が、初任給から支給されることになります。

このほうが、嬉しくないですか?

まとめ

誰だって、職員を大切にしてくれる、職場で働きたいものです。

「介護職員処遇改善加算」の取得や給与改善の方法によって、その職場の労働環境を判断する1つの指標になります。

つまり、「働きやすい職場づくりを推進している事業所か?」ということです。

だからといって、「介護職員処遇改善加算」の対象となっていない、医療保険適用施設(病院など)の処遇が悪いというわけではありません。

介護職員さんの人材確保や、離職防止のため、加算がなくても、企業努力を行っているところも多いでしょうから。

ということで、私が出した、介護職員さんが「働きやすい職場」の条件とは、次のとおりです。

1.介護職員処遇改善加算Ⅰの取得事業所であること。

2.経営主体が、「社会福祉法人」または「医療法人」であること。

3.「介護福祉士」の資格取得への支援(補助)を行ってる。

ただ、職場の人間関係だけは、入職してみないとわかりませんが・・・(笑)

おわりに

介護職員の処遇改善への取り組みには、平成21年度から始まったものです。

当時は、「介護職員処遇改善交付金」という名称で、月額15,000円相当の給与引き上げを、目的としたものでした。

それから、8年が経過するなかで、「介護職員処遇改善加算」と改正され、加算Ⅰで、月額37,000円相当の給与引き上げとなってます。

今後、「介護職員処遇改善加算」については、介護保険法の改正によって、どうなるかわかりませんが、我が国において、介護職の必要性は、ますます増していくことは間違いありません。

ぜひ、「働きやすい職場」にめぐり合うためにも、常に、他の事業所の情報にアンテナを張っておきましょう。

労働環境の悪い職場で、我慢しながら働くのはもったいないです。

「我慢しながら働いている人が行う介護」と、「いきいきと働いている人が行う介護」では、サービスの質は、全く違ってきますし。

そして、何より利用者さんに伝わっちゃいますから。

他の事業所の情報収集なら、転職サイト(ジョブメドレー など)を利用しましょう。

登録しておくだけで、スカウトメールが届きますので、色々な事業所を比較できます。

また、本気で転職を考えるなら、介護職に特化した、エージェントサービス「転職活動を全面サポート!【きらケア】 」がオススメです。

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ぜひ、お試しを!!

当ブログをお読みいただきありがとうございます。
少しでも、この記事を楽しんでいただけたなら幸いです。

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