現在、日本では少子高齢化による、人口減少が大きな問題(課題)となってます。
帝国データバンク「人口減少に対する企業の意識調査」においても、人口減少による影響について、
日本全体にマイナスの影響がある 84.8%
自社に対しマイナスの影響がある 78.7%
という結果になってました。
ちなみに、この問題、
「未来の話でしょ?」
とか、
「俺は、関係ないよ!」
といった、他人事では済まされる問題ではありません。
私は、少なからず、日本国民全員に影響が出ると思っています。(マイナスの影響かどうかは人それぞれだと思いますが)
なお、日本国民全員に影響が出ると言ったのは、私たちの子ども達(赤ちゃんも含め)にも影響があるからです。
なぜなら、「人口減少後の日本がどんな社会になっているか」で、
「何を学ばせたらよいのか?」
「どういう仕事が選べるのか?」
という、子ども達の人生の選択肢が変わってくるからです。
ちなみに、人口が激減した社会では、社会全体の構造が変わってると思いますので、子ども達の生き方も、私達の時代とはぜんぜん違うものになる気がします。
そんなことで、今回は、「人口減少って何が問題なの?」をテーマに考えてみます。
それでは、偏ってまいりましょう。
人口推移
まず、日本の人口がどのように変化しているのかを「平成27年版厚生労働白書 -人口減少社会を考える-」を参考に見ていきます。
一覧にするとこんな感じです。
西暦 | 事柄 | 概算人口(単位:万人) |
1603年 | 江戸幕府成立 | 1,500 |
1868年 | 明治維新 | 3,500 |
1945年 | 終戦 | 7,500 |
2008年 | 人口ピーク | 12,808 |
2048年 | 人口1億人割り込み | 9,913 |
2060年 | 予想値 | 8,674 |
2100年 | 予想値 | 4,959 |
ちょっと、衝撃の数値じゃないですか?
今から、40年後(2060年)の日本は、4,000万人以上、人が少ないんです。
4,000万人も人口が減るってことは、いくつもの地方都市がなくなりますよ!!
地方行政も当然、財政破綻するでしょうし。
人口減少がおよぼす影響
次に、「人口が減ると、どんなことが起きるのか」について考えてみます。
消費活動の減少
まずは、日本全体の消費活動が激減します。
これって、一番大きな問題じゃないでしょうか。
それでは、視点を変えながら、消費活動減少の影響を考えてみます。
国民目線
- 人口が減れば、当然、買い物が減ります。
- 買い物が減れば、企業の売上は減ります。
- 企業の売上が減れば、業績が落ちます。
- 業績が落ちれば、人件費を削るため、給料が減ります。(もしくはリストラです)
結果、その会社で働き続けることは、難しくなります。
企業(会社)目線
- 商品の購入者や、サービスの利用者が減れば、業績は落ちます。
- 業績が落ち、利益が出せなければ、雇用を守れません。
- 結果、企業は、職員をリストラせざるを得なくなります。
- そして、さらに業績が悪化すれば、倒産となります。
また、新商品や新サービスへの投資(開発)ができないため、世の中に新しい価値の提供ができなくなります。
新しい価値が提供できないってことは、時代の変化についていけなくなりますので、最終的には、倒産します。
政府目線
- 企業の利益が減れば、法人税が減ります。
- 給料が減れば、所得税、住民税、社会保険料が減ります。
- また、消費活動が減れば、消費税が減ります。
つまり、日本の経済規模はどんどん縮小していきます。
「経済大国日本」はどこへ・・・
行政機能の破綻
税収が減れば、行政サービスを維持することが難しくなります。
例えば、
- 社会保障制度の破綻(健康保険、年金保険、生活保護等)
- 道路などのインフラ整備ができない
- 警察機能の縮小(地域の治安の悪化)
などなど。
特に、人口の少ない地方都市では、完全に行政機能は破綻する可能性が高いと思います。
ちなみに、人口減少で消滅してしまう可能性がある都市については、日本創成会議の「消滅可能性都市の試算」を読んでみてください。
少し前に、注目され、結構おもしろい内容でしたよ。
日本企業の海外流出
日本の企業からすれば、日本にお客さんがいなくなる(少なくなる)ということですから、お客さんのいるところへ行くしかありません。
だって、会社が倒産しちゃいますから。
つまり、海外へ進出するしかないってことです。
ただ、体力のある大企業ならいいですが、中小企業では、海外進出する体力があるかどうか、疑問です。
海外に進出できなければ、日本という小さなマーケットで、パイを取り合うしかなくなります。
厳しい戦いですね・・・(笑)
逆に、海外企業からすれば、日本のマーケットに魅力を感じなくなるかもしれませんね。
結果、日本には、新しいサービスが、入ってきづらくなるかも。
まとめ
ここで、人口減少がおよぼす影響について、まとめておきます。
- 給与が下がり、リストラが増える
- 日本企業の倒産が増える
- 社会保障制度の破綻
- 地方都市の行政破綻
- 日本というマーケットの魅力が低下する
このように、人口減少がおよぼす影響は、計り知れません。
このまま人口減少が続けば、今のような生活を維持することも難しいでしょう。
今ですら、「日本の財政は破綻する」と言われているのに、少子高齢化の問題は、日本の財政を、もっと深刻にします。
ちなみに、日本政府(地方行政含む)は、人口減少への対策を講じていますが、現在の状況をみると、減少を緩やかにすることはできても、人口減少を止めることは難しいと思います。
ましてや、増加させるなんて不可能です!!
ってことで、最後に、総括します。
これからを生きる人たちは、人口が減少することを前提に、人生設計を行うこと!!
当ブログをお読みいただきありがとうございます。
少しでも、この記事を楽しんでいただけたなら幸いです。
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