この記事では、スノーボードにおける、
- セットバックって、そもそも何なの?
- セットバックするには、どうすればいいの?
- セットバックで、滑りはどう変わるの?
について紹介しています。
ぜひ、スノーボードを選ぶ時には、「セットバックの有無」も気にしてみてください。
「セットバック」されたボードと、されていないボードでは、機能が全く違いますので。
なお、どんなボードであっても、ビンディングの取り付け位置を変えるだけで「セットバック」は可能です。
自分が使っているボードが、どんな機能(セットバックの有無など)なのかを把握し、あなたの滑りに合ったベストなセッティングを探してみるのもいいと思います。
セットバックって、そもそも何なの?
セットバックとは、ビンディングの取り付け位置を、ボードの中心(センター)からテール側にセットすることです。
つまり、セットバック「1cm」というのは、ボードの中心(センター)からテール側に「1cm」重心がズレているということになります。
こんな感じです。(レギュラースタンスで説明しています)
セットバックなし
両足のビンディングの中心からノーズ・テールの長さが同じ。
セットバックあり
セットバックをすると、ノーズが長くなり、テールが短くなります。
(このセッティングは、セットバック3cmです)
セットフロントの場合は?
セットフロントのセッティングをする人は、ほとんどいないと思いますが、一応紹介です。
セットフロントをすると、テールが長くなり、ノーズが短くなります。
(このセッティングは、セットフロント3cmです)
セットバックのセッティング方法
セットバックにセッティングをするのは、すっごく簡単です。
ビンディングをテール側に寄せて、取り付けすればいいだけなんで。
こんな感じです。
セットバックなしのセッティング
両足のビンディングを、インサートホールの中心に取り付けます。
セットバックしたセッティング
両足のビンディングを、テール側に寄せて取り付けます。
セットバックしてセッティングするとこうなります。
見た目だと、ちょっと分かりづらいですが、セットバック「1cm」となっています。
セットバックのセッティングをするときの注意点
最初に、ボード自体にセットバックが入っているかどうかをチェックしましょう!!
つまり、
「もともとセットバックが入っているボードに、さらにセットバックする必要があるのか?」
を考えようってことです。
さらに言うと、
「自分のボードの特徴(機能)を把握しないで、ビンディングの取り付け位置だけ変えてもダメよ!!」
ってこと。
なので、まずは、セットバックが入っているボードなのかどうかをチェックしておきましょう。
セットバックが入っているかどうかは、カタログやネットなどで簡単に調べられますので。
なお、ボードによっては、トップシートに表示されているものもありますよ。
こんな風に。
【妻のノベンバーアーティスト138cm】
「セットバック0cm」と表示されています。
【僕のノベンバーアーティスト152cm(1号機)】
「セットバック5mm」と表示されています。
滑りのスタイルに応じて、セットバックを使い分けよう
一般的に、セットバックされたボードの方が、滑りやすいです。
ただ、滑りのスタイルによっては「セットバックなし」の方がいい場合もあります。
つまり、セットバックとは、滑りのスタイルに大きく左右されるものなのです。
ですので、ここでは、滑りの違い(スタイル)でセットバックすべきかどうかを紹介します。
セットバックしないほうがいい「滑りのスタイル】
- パーク系(キッカー、BOX、レールなど)
- グラトリ系
パークやグラトリをメインで遊ぶ人は、セットバックはしないほうがいいです。
理由としては、「スイッチライディング(エントリー)が多い」からです。
セットバックしたほうがいい「滑りのスタイル」
- スイッチ(フェイキー)でほぼ滑らない系
- カーヴィングをメインとするフリーライディング系
- パウダーライディング系
そもそも、スイッチライディングをしない人は、セットバックしたほうがいいです。
レギュラースタンスでの滑りやすさがぜんぜん違います。
逆に、パウダーライディングメインの人は、セットバックは必須です。
セットバックすることで、ノーズが長くなり浮力が増しますので。
なお、パウダーをメインに攻めるなら、パウダーボードがオススメです。
セットバックが最初から入っていますし、ノーズの浮力がハンパないので。
詳しくは、こちらの記事を。
⇒パウダーボードの乗り心地とは?【CAPITA SPRING BREAK 試乗レポート】
「俺は、パウダー、パーク、カーヴィングと、すべてをオールラウンドに楽しみたいんだよ~」という欲張りさんは、迷わず「ツインチップでセットバックなしのボード」を選びましょう。
ビンディングのセッティングを変えるだけで、色々遊べますので。
オススメはこれです。
このボードをオススメする理由は、こちらの記事で紹介しています。
⇒国産スノーボード「ノベンバーアーティスト」に私が乗り続ける理由
セットバックとノーズとテールの長さの関係
最後に、「セットバック」と「ノーズとテールの長さ」の関係について説明しておきます。
わかりやすく言うと、
「セットバック1cmの時、ノーズの長さとテールの長さの違いは、どのくらいになるのか?」
ということです。
セットバックとは、ボードの中心(センター)からテール側に重心がどれだけズレているかを表していると紹介しました。
ですので、「セットバック1cm = テールよりノーズが1cm長い」ではないってことです。
わかりやすく一覧表にしておきます。
セットバック値 | ノーズとテールの長さの差 |
5mm | 1cm |
1cm | 2cm |
2cm | 4cm |
2.5cm | 5cm |
まとめ
ここで、「セットバックのポイント」についてまとめておきます。
- セットバックとは、ボードの中心(センター)より、テール側にビンディングをセットすること。
- セットバックのセッティングをするときは、ボード自体にセットバックが入っているかどうかを、まずチェックする。
- 滑りのスタイルにあわせて、セットバックは使い分ける。
- セットバック値の2倍の長さが、テールとノーズの長さの違いになる。
- オールラウンドにスノーボードを楽しみたいなら、「ツインチップでセットバックなしのボード」を選ぶこと。
以前は、セットバックの入ったボードが主流でしたが、現在は、ツインチップ(セットバックなし)が多い気がします。
理由としては、
「滑りのスタイルにあわせて、ボードを変える時代になったからかな~」
って、個人的には思っていますが。
以上、セットバックの紹介でした~
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
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